12/18/2011

母帰る

で、そうこうしているうちに夫のお母さんは予定より早くアラバマに一人で戻っていったんですが
まあ彼女は来たのが臨月前とかなり早くて、運転が苦手なのとあんまり行動的な人でもないのでここではあんまりすることもなかったのもあるし、料理問題が解決を見なかったり(というか悪化した 笑)、狭い家で三人顔つき合わせていればまあ雰囲気が悪くなることもあるよね、ということで、ここらが潮時、だったのかと思う

わたしはわたしで、退院以降も娘の体重が増えないのでめちゃくちゃストレスをためていた 振り返ってみると単純に母乳が足りてない、ということだったのだが、これも自分的にはショックで、実際に子どもを生む前は母乳神話とかかなり懐疑的だったのに、気がつけば母乳育児に異常な執念を燃やしている自分がおり、搾乳したりマッサージしたり、可能なことはすべてやったのだが、結局ミルクとの混合にせざるを得なくなり、今にして思うとそれで全然よかったのだが、当初はなぜだか感情的に受け入れがたいものがあった

母乳のことだけでなく、大変でも自分でちゃんとすべてやりたい、という性格が災いして、いっぱいっぱいなのに人に頼るのはイヤ、という悪循環にもなっていた気がする 夜中に娘が泣き出して、あやしても泣き止まないときなど(今思うと単にお腹が空いてたんだろうが)、お母さんが部屋に入ってきて娘を抱いて連れて行ってしまったりすると、好意でやってくれてるのはわかるがもうどうにもムカーッときてしまい、彼女が赤ちゃん言葉とか自作子守唄(笑)などで娘をあやしているのを聞いただけでイラッときたりとか 独占欲、なのだろうか、こんな感情が自分の中にあったことにとりあえず驚くというか。。。あとは帝王切開になったせいでbondingがいまいちできてない、という気持ちがどうしてもぬぐえなかったのもある 絵に描いたような産後うつの前駆症状じゃん、ということで、はたと気づいて軌道修正したからよかったけど

まあ一月にはまたお母さんたちの家に越してしばらく一緒に住むことになるので、めんどくさいことにならないといいな~と思っているんだけど、今のところは、家族三人の暮らしをようやく落ち着いて楽しんでいる

生まれました

11月27日に無事女児を出産しました
気がつけば今日で娘が生まれて3週間 最初の2週間はもう何だかわけがわからないうちに過ぎていって、ようやく最近いろんなことが落ち着いてきた気がする

まず出産が予定外に帝王切開になってしまって、もうその時点で計算が狂ったのだった ふつうに陣痛が始まって病院に行って、無痛希望なのでエピデュラル(硬膜外麻酔)を打ってもらって順調に破水して、あとは子宮口が完全に開くのを待つだけ、だったのだけど、これが待っても待っても全開にならず そうこうしているうちに胎児の心拍数が下がるし自分自身は発熱してガタガタ震え出すし、一応ミッドワイフの指示でいきむのもやってみたけど、どうも胎児の頭の向きが悪くて、子宮口に引っかかって出てこられないらしい というわけで、急遽ドクターが来て、位置を手で直そうとするがうまくいかず、結局自分としてはかなり嫌々な感じで、帝王切開となった(回復に時間がかかるのと、高額なので避けたかった) 手術中は寒くて寒くて震えが止まらず、術後すぐ娘と並んで撮った写真があって、いい写真だといろんな人に言ってもらったけど、あのときのコンディションは実はもう最悪だったのだった

生まれたら生まれたで、術後は体が思うように動かない状態で、自分ではよく覚えていないがいろんな管が体から出ていて、胃が何も受け付けなくて水飲んでも吐くし、突然震えが止まらなくなって、これが傷口に響いて痛いの何の、我ながら一体どうやってこんな状態で授乳とかしてたんだろうか 
体が少しましになってからもトラブル続きで、産後72時間で(アメリカは入院期間が短く、帝王切開でもこれくらいがふつう)予後がまあまあいいからもうドクターの許可さえあれば帰宅していい、と言われていたのに、その日に限って主治医がなぜか病室に現れず、帰れない羽目に しかもその無駄な一日の間に、今度は娘の体重が規定以下に減ってしまい、小児科医に娘の帰宅を禁止される始末で、結局母子ともに退院していい状態になるまでに4泊とか?したのだったか

しかも極めつけは(注意:こっから先完全な下ネタです)、退院後4、5日目のことだったと思うが、かつてないほどの便秘になり、もう絶対行くもんかと思っていたERに(しかもそんな用事で)舞い戻ることに 出産当日から鎮静剤痛み止めの類をガンガン使っていて、その副作用で便秘になったということなのだが、溜まった古い便がカチカチになって肛門に蓋をしているような状態で、ヤケクソになって下剤飲んでみたけど、すでに硬くなったものの状態は変わらないので、便秘にもかかわらずその硬い蓋の隙間から下痢もしてるみたいな、、、ああ、汚くてすいませんね 
で、ありていに言うと、ERのロビーで待たされてる間中shitting my pants 状態だったのだ お前が新生児か、みたいな話である 止めたくても止められません的な状態になって生理用ナプキンをもらいにいったりしたので、さすがに不憫に思われたのか、早めに診察してもらえ、その後、もうあえて訳さないけれども、soap suds enemaの処置を受け、一晩かかって、こんなものが自分の体内にあったなんてウソでしょう、というサイズの宿便を無事出産した 本当にもうこれでダメなら死ぬと思ったので、むしろ便秘などという生易しい呼び方で語ってはいけないような気すらする どっちかっていうと臨死体験だね

そんな母の産みの苦しみを知ってから知らずか(?)、新生児もうんこをするときは、これ以上に苦しいことは世の中にない、というような苦悶の表情を浮かべている(赤ちゃんにはよくあることらしい) そうでなくても黒目が大きく、常にちょっと悲しそうな顔なのだ 世界ってさみしいところだなあとでも思っているかのようだ あるいは、ゴッドマザーのSの言葉を借りれば、she already knows life sucks とでも そんな顔を見るにつけ、わが子よ心配するな、世の中の大抵のことは便秘でERに行くよりはましだよ、と語りかける日々である